「V字坂の聖地」馬込を歩く②
2010年 11月 05日
訪問日:2010/6/6
まずは現地の地形を把握しておきましょう。
いつものように国土地理院の「数値地図 5mメッシュ(標高)」CD-ROMからの画像。
ひょー、なんですかね。この地形。
こんな地形見たことない。
住宅街なのにこの地形。
複雑怪奇。
死にそう。
身もだえしてしまうような楽しい地形図ですが、心を落ち着けて解説に移りましょう。
この真ん中の上下(つまり南北)に通っているのが内川の最上流部分です。そこへ左から何本もの支流が流れ込んだ跡があります。
この陰影図の右側が大森で、ここの複雑さもすごい。
陰影図の左側は洗足池からの流れです。
しかし、V字坂鑑賞のためには、内川に西から真東に向かっていくつもの支流が流れ込んでいるこの立地にまさるものはありません。
また、ここは道路がほぼ東西南北に通っているのもポイント。
V字坂鑑賞には理想的な条件です。
JRより南にも谷が2本見えますが、少しいびつな形をしているため、今回の対象からは外れます。
このサイトは一応暗渠専門と唱っていますので、まずは内川をさかのぼっていきましょう。
なお、内川全体については、庵魚堂日乗さんとlotus62さんがすでに紹介されています。
ここはJRの南側。
立ち入り禁止のこの場所を手前から向こうに流れていたようです。
振り返るとこう。
おお、砂利道が続いています。
JRの高架を回り込み、北側に出ると、このように続いていました。
植栽があり、いかにもな風景。
右(西)からは何と開渠が合流しています。
位置関係からすれば、地形陰影図の、上から4本目の川跡かも知れませんが、川筋はたぶん変えられているんでしょうね。
JR高架にさらに近づいてみると、おほー、トンネル状の暗渠のようです。
平凡な暗渠と思いきや、意外性を見せてくれます。
さて、さらにさかのぼっていきましょう。
・・・と思ったら、何と工事中で通れません。
しかし、今回は暗渠探索がメインではないので、あまり悔しくないのです。
やむなく、左の道から回り込みます。
おーーっと。
早くも馬込の地形の特徴が眼前に現れました。
道が上下にくねくねしています。
いわば縦に蛇行。
いやいや、こっちはあとあと。
内川本流に戻ります。
うわー、内川に戻るルートがすでにこんな。
あからさまなV字坂です。
もったいつけてたのにいやでも目にしてしまいます。
この写真の谷底が内川です。
内川に下りると、ここまでが通行止めでした。
ここから通ることができました。
暗渠としてはごく普通。
ずーっとこんな感じ。
正統派の緑道が続きます。
先に階段があり、環状七号線とぶつかります。
環七は横切れないので、ぐるっと迂回させられて内川に戻ってきました。
階段で下ります。
しばらくすると突き当たり。
そこにこんな石板が立っており、「旧内川源流」とあります。
この先は谷底を通ることができず、東の道を通るならこの道。
左側が谷です。
西を通るならここ。
こんな階段を登らされます。
谷は右。
こちらを通ってみます。
階段を上がってさらに進むと、右側はこんな感じ。
明らかに低い。
でも侵入は無理。
最終的にT字路にぶつかります。
右を向くとこう。
もう谷は終わっていました。
真っ平ら。
普通ならがっかりするところですが、今回はへっちゃらです。
なぜならこれから聖地馬込の地形をたっぷり鑑賞するからです!
・・・うすうす感づいている方もいるかも知れませんが、すでにかなりのスペースを使ってしまいました。
今から馬込の地形紹介を始めてしまうと中途半端なことになりそうです。
クライマックスは次回に持ち越しとしましょう。
今回のルートです。
by ankyo-nekomatagi | 2010-11-05 16:12 | その他もろもろ