「V字坂の聖地」馬込を歩く③
2010年 11月 08日
地名的には正確には大部分が「中馬込」になります。
訪問日:2010/1/3、2010/6/6、2010/10/23
(3回訪問した時に撮影した写真のうち、説明に都合のよいものを使っていますので、天候が急に変わることがあります(笑))
前回の国土地理院の「数値地図 5mメッシュ(標高)」CD-ROMからの画像の再掲です。
まず、赤枠のエリアを北から南に歩いてみましょう。
A~Dの4つの谷を一気に横断することになります。
なお、「A」の支流のルートには、現在は環七が通っています。
「A」の谷を北から見たところ。
早くもハイレベルのV字坂が始まっています。
谷底の環七を越え、向こうの坂を上がってきました。
ん?
何だか先の空が広いような気がする・・・。
上り切りました。
うわー、予想はしてましたが、次のV字坂です。
絶景に次ぐ絶景。
谷へ下りてみます。
谷底に降りてみると、左手には暗渠です。
4本の支流の中では、唯一暗渠らしさの残るルートです。
いつもなら喜んでたどるところですが、今回はそれどころではないのでスルー。
ああ、贅沢だ。
谷底の右手はこのように続いており、この暗渠はこれ以上上流は追えないようです。
向こうの坂を上り切ったところ。
確かに下り坂にはなっていますが、残念ながらその先には貝塚中学校が立ちはだかっていました。
このコース、V字坂を楽しむには理想的な位置なだけに残念。
ここで振り返ると、当然の如く見事なV字坂です。
小さくてちょっと分かりにくいですが、向こうの上り坂の勾配が途中で何段階かで変化しており、うねうねした感じになっています。
これも面白い。
今度は一つ西隣の道から南の方へ下ってみます。
うーん、これまた見事な眺め。
ただし、残念なことにこのルートでは谷底の環七に信号がありませんので、東隣のルートの信号にいったん迂回しなければなりません。
環七を越えて向こうの坂を上ってみます。
途中で左を向くと、こちら方向もV字坂!
油断していると、すぐ別のV字坂を目にしてしまいます。
先ほどたどった東隣のルートが低くなっているようです。
南方向へ上りきると、こんな光景。
ちょっと左にひしゃげています。
下り坂を途中まで下りてみるとよく分かりますね。
奥の坂をまた上っていきます。
上りきったらまたV字谷。
絶景もここまで続くと唖然としてしまいます。
この感覚を別の言葉で例えると・・・
「ジェットコースター」がかなり近いと思います。
アップダウンがどこまでも続きます。
さて、また谷底近くまで下りてみました。
ここの光景がまたすごい。
上り坂がすぐに終わり、次の下り坂が始まっており、かつその次の上り坂がこの位置から見えています。
重層的な谷の構造が一望できるという絶景です。
もう溜め息が止まりません。
2つ見える谷のうち手前の短い坂を上り切ってみると、その先も意外と強烈な谷なんですよ、これが。
おそるべし、馬込。
奥の上り坂を上り切って振り返ると、やはり深い谷。
ただし、谷の二重構造はこちらの方角からは分かりにくいようです。
さて、上りきったところはJR線の上をまたいで進む道となります。
ここで右を向くと、ここにもV字谷。
これは左(南)方向から伸びている次の谷です。
つまり5番目の谷。
この谷を越えると次は6番目の谷が待っています。
JRを越えていくと、「二本木坂」という、初めて名前の付いた坂になりますが、皮肉なことに、この坂はさほど劇的にV字谷を楽しめる坂ではありません。
名前のついたV字坂が馬込には一つだけあります。
こちら、「夫婦坂(めおとざか)」。
ここまでに紹介してきたルートよりもさらに西側にあります。
B~Dの谷はもう谷頭を越えてしまっており、これはAの谷の最上流部です。
上の坂名の表示板からでは少し分かりにくいので、少し下って環七の手前まで下りてくると、V字坂の様子がよく分かります。
この下りと上りのセットを夫婦に例えて「夫婦坂」と言っているのですね。
でも、この周辺にはV字坂はほかにもいくらでもあるのになぁ。
あとは、その他のV字坂の絵を続けてご覧に入れましょう。
これは環七よりも北にあるV字坂。
馬込のV字坂エリアとしてはかなりはずれの位置にあります。
これは、2本目に紹介した南北横断ルートの一本西隣のルートにあるV字坂。
谷頭に近いのですが、かなりくっきりしています。
これは最初に紹介した南北横断ルートよりもさらに東のルート。
左に見えるのは貝塚中学。
ほぼ谷底に下りて、奥の上り坂を見ると、相当な急坂に見える。
振り返って、下りてきた坂を見ると、うわー、こっちはもう垂直に見えるー。
とにかくどこのV字坂もスケールの大きさに圧倒されます。
さあ、すごい所でしょ、馬込。
右を見ても左を見てもV字坂。
どこへ行ってもV字坂。
紹介しきれなかったV字坂がまだまだありますが、この辺でやめにしておきましょう。
しかし、レポートはまだ終わりません。
馬込には、V字坂が多いというだけでなく、おそらく東京で唯一(かも知れない)という「奇跡のV字坂鑑賞スポット」が1ヵ所あるのです。
次回はそちらをご報告します。
by ankyo-nekomatagi | 2010-11-08 19:19 | その他もろもろ