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小佐衛門前伏越を見に行く①

以前、ここのページで、「あの水のない川は何だ」っていう記事をご紹介しましたが、そこにこんなことが書いてありました。
「今までの経験からして、地図で気になった場所は、実際に行くとほぼ間違いなくおもしろい。」
ああ、そんなものかなぁ、くらいにぼんやり受け止めていましたが、ある時埼玉県の10000分の1地図を見ていたら、すごく気になる所を見つけてしまったのです。
地図で気になった場所は本当に面白いのか。
この定理が本当に成り立つのか、いても立ってもいられなくなりました。
訪問日:2011/8/27

その地点がここ。
GoogleMapの地図。
何だか絡まってますねえ。
絡まってる。
何がどうなっているのでしょうか。
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航空写真で見たら多少謎は解けるのでしょうか。
全然解けません。
どこが川でどこが護岸なのかも分かりません。
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ということで、やはり行ってみることにしました。
最寄り駅は武蔵野線「吉川駅」。
お隣の「越谷レイクタウン駅」をさっとスルーして、用のある人が少なそうな吉川駅(失礼。意外と大きな駅でした)を下車、東方向に向かうと、これがありました。
「木売堰(きうりぜき)」。
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下流側から見た「木売堰」。
何のためにあるのか分かりませんが、水門。
「木売(きうり)」はこの辺の地名です。
この川は「二郷半領用水(にごうはんりょうようすい)」という用水路。
「領」を省略して「二郷半用水(にごうはんようすい)」という言い方もあるようです。
ここをさかのぼっていきます。
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少し進むと、左隣に1本川が増えていました!
こちらは水の色が濁っています。
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向こう側に回ってみると、この芥止めの奥に消えていっていました。
今回のテーマと関係ありませんので、この川の行方は詮索しません。
目的地までまだ相当な距離がありますから。
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この濁った方の川にあった看板。
「吉川をクリーンに!! 吉川クリーン会」。
この川、地元では「吉川」と呼ばれているようです。
先ほどの駅名と同じ。

しかし、ちょっと調べてみると、こちら側の水路は「木売落(きうりおとし)」と呼ばれる排水路のようです。
ちなみに、「落(おとし)」とは、埼玉地方でよく使われる言葉で「排水路」の意味だとどこかで読みましたが、どこで読んだかを忘れてしまいましたw
澄んだ用水路と濁った排水路が並んで流れる光景はちょっと新鮮。
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川沿いにあったこの表示板も気になりました。
「道路里親」という制度があるんですねえ。
道路の里親になったつもりで清掃活動のボランティアをしましょう、という趣旨のようです。
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途中に水門を発見。
奥の二郷半領用水の下をくぐってきているようです。
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水門の先は緑道化された暗渠のようでした。
これを追いかけている暇はありませんので、先を急ぎます。
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しばらく進むと、またもや水門!
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この歩道のところが暗渠で、これが流れ込んできているようです。
それにしても、このせんべいの看板が面白い。
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アップは要りませんでしたか。
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さらに先に進むと、手元の地図で、水路の右側の道路のさらに右側に、「調整池」と書いてある場所がありました。
数日前に大雨が降った影響だと思いますが、手前に水がたまっています。
大雨の時はきっと大いに役に立ったのでしょう。
手前には水門が見えます。
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反対側から撮ってみました。
これでもズームしています。
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しばらく進むと、この「せきはし」に出会いました。
漢字でどう書くのか、うっかり写真を撮り忘れました。
「関橋」か、「堰橋」か、いずれにせよ、近くに堰がありそう。
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少し上流にありました!
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うーん、すごくせき止めている。
大雨の時に、下流に大量の水が流れるのを防いでいるのでしょうか。
しかし、そんな時にここをせき止めたら、ここより上流はどうなってしまうのでしょうか。
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反対側から見たところ。
少しは流れるようになっているようです。
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堰より先は、川というより湿地状態。
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今度は、お隣の「二郷半領用水」の方に水門。
「川野堰」の表示板が見えます。
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こちらはなかなか立派な水門でした。
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しばらく進むと、また二郷半領用水の方に、今度は小さな水門。
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先の方を見ると、開渠で流れる水路が見えます。
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「鍋小路用水路」。
地図で見てみると、この水路の途中から、大場川が発しています。
大場川と言えば、葛飾区で小合溜と合流して、中川に注ぐ大河です。
そのスタートがこの小さな用水路の支流と言われると、何だか不思議な気分です。
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さて、木売堰&二郷半領用水をさらにさかのぼると、湿地帯っぷりがさらに倍増。
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またコンクリート堰のようなものを経て、
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こんな細い水路となって、送電線の鉄塔の下をくぐっていきます。
そして、奥に見える橋の先に目的の地点があります。
とうとうやってきました。
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というわけで、前置きが長すぎて、結論は次回に持ち越しとなってしまいました。
結論を先に書いておきますと、思ったほどびっくりするようなことはありませんでしたが、でもやっぱり面白かった。
少なくとも行った甲斐はありましたね。

by ankyo-nekomatagi | 2011-11-14 16:25 | その他地区の暗渠  

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