川崎暗渠狂想曲【大師堀編】③
2012年 06月 07日
階段で京急大師線の反対側に降りてきました。
このあたりからしばらくは川跡っぽい雰囲気になります。
木陰のトンネルを進む。
この道の先には階段。
この階段を上がって左折すると、そこは「港町(みなとちょう)駅」。
これが「港町駅」です。
美空ひばりの「港町十三番地」はこのあたりのことを歌にしているらしいです。
駅に近づいてみると、猫が一匹転がっていました!
近づいても目も開けません。
リラックスの邪魔をしないように、この場を離れることにしました。
しかし、一回りして戻ってくると、起きてました!
しかも場所を動いていません。
駅長猫みたいな役割を与えられているのでしょうか。
背中で乗降客を見守る駅長。
さて、港町駅を過ぎ、この交差点の位置を大師堀は通っていたはずです。
交差点の向こうにお寺が見えます。
「医王寺」です。
この境内に、
二ヶ領用水の歴史で有名な「溝の口水騒動」で使われた鐘があります。
この鐘を鳴らしたことで溝の口水騒動が始まったと思うと、感慨深いものがあります。
なお、溝の口水騒動については、Wikipediaにも載ってますので説明略w
なお、この鐘は、大火事があった時に、炎から蟹たちが守ったという伝説があり、その説明板が鐘の前に置かれています。
書籍みたいな体裁になっており、
こうしてページをめくれるのですが、鉄なので重い!
関係ないのですが、港町駅の隣の鈴木町駅前の踏切りは、向こう側は味の素しかないので、味の素関係者以外は渡りません。
さて、先に進むと、このあたりの通り沿いは、道が傾斜しています。
傾斜の一番低いこのあたりを流れていたのでしょうか。
今でも細いコンクリ蓋の側溝が置かれています。
さて、またしばらく痕跡を見失いますが、この「花見橋バス停」は堀があった場所を思わせます。
次に痕跡があるらしいのがここ。
川崎大師駅のすぐ近くにある「若宮神社」。
この境内を探してみると・・・
うわ!
なんじゃこりゃ!
口に出せないものが設置されています!!
実はこの上の写真の左に見える建物は、若宮神社の境内社の「金山神社」。
奇祭として有名な「かなまら祭り」を主催する神社なのでした。
期せずしてとんでもない所に来ちゃいました。
若宮神社の境内には、ほかにも秘宝館的な資料館などもあったりするのですが、我々はそのようなものに気を取られてはいけません。
脇目もふらずに境内の別の場所に向かいます。
これです。
二ヶ領用水に架けられていた「九橋」の一つが移築保存されています。
奥にもう一つ見えますので、二個セットということでしょうか。
別角度から撮ったところ。
こちらの方が小振りな感じ。
この橋たち、「かなまら祭り」の時は、そうとも知らない人たちにさんざんに踏まれているのでしょうね。
さて、最後の大師堀の痕跡に向かいましょう。
それは、川崎大師(平間寺)の境内にあります。
これは薬師殿。
境内に現存するのが「つるの池」。
大師堀の水の一部が引かれていた名残りのようです。
これが「つるの池」。
池の真ん中に鶴の像が設置されています。
最後の物件を見届けて、大師堀の探索は終了したいと思います。
by ankyo-nekomatagi | 2012-06-07 18:48 | 川崎市の暗渠