新・空堀川(からぼりがわ)をたどる①

以前、干上がった川「不老川」を記事にした時に、「あの水のない川は何だ」というデイリーポータルの記事を紹介しましたが、たまたまこの場所を訪れたところ、ずいぶんと様相が変わっていたので、その様子をお知らせします。
とりあえず、上記の記事を予習のためにご覧になっていただくとよいかと思います。
訪問日:2015/10/3

ここは、東京都東大和市奈良橋5-787-18。
青梅街道の上から「空堀川」の下流方向を見ています。
いえ、ここはまだ空堀川ではないかも知れません。
GoogleMapで見ると、ここはまだ川を示す青い線は引かれておらず、両脇の道路に挟まれた空き地のように書かれています。
そうなんです。
ここは蛇行する空堀川をまっすぐにした新水路なんですね。
しかし、Googleの地図的にはまだ川とは認められていません。
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上の写真の方向(下流)に進むと、右斜め後ろからこんな水路っぽいものが突入してきていました。
いえ、これこそが本来の空堀川の流路です。
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これがGoogleMapの現地の地図。
現在地は赤い矢印のあたりです。
ちなみに冒頭の写真は水色の矢印のあたり。
左下から蛇行しつつ上の方に抜けていっている水路、これが空堀川の旧流路。
左から右にまっすぐ通っている水路が、今たどっている新水路。
しかし、地図的には旧流路の方が現役の水路のように見えますね。
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水は全く流れていないのかと思いきや、のぞき込むと水面は見えますね。
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足元を見ると、水が流れ出ているような、いないような。
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顔を上げて対岸を見ると、やはり空き地のようなものが奥に続いていっています。
あれが旧流路の下流方向です。
対岸に歩行者用の道路があるように見えますが、バリケードに阻まれてあそこには行けないんです。
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さて、もうしばらくこの新水路を下流に進むと、再び旧流路が新水路にぶつかってきています。
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これがGoogleMapの現地の様子。
この地図の左から、新水路の南側の道を歩いて来たところです。
上の写真の撮影位置はたぶん赤い矢印のあたりで、地図の左上方向を撮っています。
川の上じゃないですかw
地図と現実のギャップにくらくらしてしまいます。
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そして、これが旧流路の下流方向。
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足元はこう。
大きな口を開けています。
下流方向ですから、ここから水が流れ出ているのではなく、新水路が増水した時に水が流れ込んで、調節池の役割を果たすのでしょうね。
調節池の役目が逆転したようです。
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さて、さらに新水路を下っていくと、今度は「旧」と「新」が合流していました!
右からの新水路に、左から旧水路が合流してきています。
「あの水のない川は何だ」の記事にも同じ地点の写真がありますが、この記事の時点ではまだ合流していませんね!
この記事から4年あまりが経っていますが、少しずつ状況は進んでいるようです。
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GoogleMapの地図ではこんな感じで、やっぱり旧流路が「イキ」になっています。
赤い矢印が撮影位置。
地図だけ見ると、何と何が合流したのか全然分かりませんw
ちなみに、地図の上の方からやってきて、右の方で合流しているのは「奈良橋川」。
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「旧」と「新」の合流地点から振り返ると、ここも左側に不自然に蛇行した道があります。
これも旧流路の痕跡のようです。
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そして、奈良橋川の脇にこんな情報が掲示されていました。
空堀川と奈良橋川の改修の変遷が紹介されています。
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面白いので全部紹介すると、昭和61年頃には、空堀川も蛇行していましたし、奈良橋川も道路沿いに流れてほぼ直角に合流していました。
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平成18年の「ステップ1」。
空堀川に、迂回する暫定水路が設けられました。
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平成20年12月の「ステップ2」。
暫定水路の範囲が大幅に広げられました。
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平成22年5月の「ステップ3」。
奈良橋川の仮水路が作られました。
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平成24年7月の「ステップ4」。
空堀川の整備が進み、完全にまっすぐになりました!
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現在の「ステップ5」。
奈良橋川の仮水路が正式水路になり、旧流路が閉め切られました。
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この道路の左側が奈良橋川の旧流路。
今では、写真奥の位置で右に進んでいます。
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少し道を進むと、現在の奈良橋川に出会いました。
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足元の位置で、この道路をくぐるように曲がっており、旧流路は鉄板でふさがれています。
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空堀川に戻り、奈良橋川との合流地点。
写真奥からやってきた奈良橋川が、左から右に流れる空堀川に合流しています。
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なお、空堀川には水面まで降りられる親水エリアも設けられています。
この写真では分かりにくいかも知れませんが、小魚が群がっています。
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ちなみに、今の橋の位置を南下し、旧流路の現在を確認してきました。
この橋の右側には、
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少ないとは言え、ちゃんと川になっていましたよ。
新水路と分かれる位置では水源は断たれているはずですが、支流が流れ込んでいるのでしょうね。
新旧流路が分けられているのではなく、合流していたのは、旧流路の水量が現在でも多いからかも知れません。
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いやー、なかなか面白い展開でした。
河川が改修される現場を目の当たりにすることができました。
東京23区内の流路まっすぐな川も、かつてはこのような、蛇行流路を直線流路に付け替える工事がなされたのでしょうね。

次回は、空堀川の上流の方にも別の改修地点がありますので、そちらを探っていきます。
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by ankyo-nekomatagi | 2015-11-03 12:00 | その他東京の暗渠 | Comments(0)  

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