「V字坂の聖地」馬込を歩く④

今回は数ある馬込のV字坂の中でも、「奇跡のV字坂鑑賞スポット」とも言えるポイントをご紹介します。
訪問日:2010/1/3、2010/6/6、2010/10/23

そのポイントは、前回3回目の最初にご紹介したルート(環七に信号があるルート)です。
谷底の環七から上がったところの十字路。
住所で言えば、中馬込1-5、6、11、12の間です。
この地点で南の方を見ると、当然次の谷が見えます。
この写真は、前回の3枚目の写真と同じアングル。
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後ろ(北)を見ると、今上ってきたばかりのV字坂が見えます。
これも当然。
谷底は環七。
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ここで右(東)の方を見ると、内川本流が作るV字坂が見えます。
この写真では小さくて見えにくいですが、現地でははっきりと分かります。
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拡大してみました。
明らかに奥は上り坂です。
谷底は内川。
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ここまでは当然の如く予想されることですが、問題は西方向です。
こちらには谷はないはずなのですが・・・
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こちらも拡大してみました。
奥がペコンとへこんでいるではないですか!
現地なら普通にV字坂とはっきり分かります。
そうです。
ここは、「奇跡の4方向V字坂鑑賞スポット」なのです!
無数のV字坂が存在する馬込だからこそ、このような質的にも高いスポットが生まれたのだと思います。
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西側の谷に少し近づいてみました。
明らかに谷になっています。
なぜここが谷になっているのでしょうか。
この谷に下りても暗渠らしき痕跡はありません。
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国土地理院の「数値地図 5mメッシュ(標高)」CD-ROMからの画像をもう一度見てみると、どうも、南の方に見えた「B」の谷が、上流で西北(左上)に方向を変えているようです。
この偶然が奇跡を生んだのでしょう。

このスポットを発見した時は思わず声を上げてしまいました。
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「B」の谷は、内川に近い方は暗渠っぽくなっていますが、途中からさかのぼれなくなっていましたが、方向を北へ変えているポイントがないかどうか、回り込んで探してみました。
すると、この場所がかなりクサい。
左の階段もマニアとしては気になりますが、右の細い道は暗渠なのではないか。
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階段を途中まで上がってみると、細い道は90度右に曲がっており、
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その先は壁に突き当たって終わりになっていました。
ちょっと入りにくいので、こんな形で遠慮しました。
おそらくこの道はどこにも通じていない袋小路です。
しかし、方向的には、この向こうが先ほどの谷の位置につながっていると思います。
やはり谷が北に回り込んでいたようです。
私なりの結論が出ましたので安心しました。
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さあ、これで馬込のV字坂の旅は終わりにしたいと思いますが、最後に暗渠ブログらしく、唯一の暗渠らしい谷跡をたどってみます。
ここが入口。
上流から下っていきます。
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木が覆い被さり、昼なお暗い。
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次の南北横断ルートを横切ります。
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もう一本道路を横切ると、この先が内川です。
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ここへ出てきます。
内川から振り返ったところ。
とにかくまっすぐ進む、素直な暗渠でした。
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これで馬込の素晴らしさを猫またぎ的にはすべてご紹介しました。
私以外にもしV字坂ファンがいるとすれば、ぜひ訪れていただきたいものです。

こんなすごい光景がいつも見られる馬込在住の方々は本当に幸せ者です。
毎日の上り下りが大変とか言ってちゃいけませんよっ!


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# by ankyo-nekomatagi | 2010-11-09 19:34 | その他もろもろ | Comments(5)  

「V字坂の聖地」馬込を歩く③

さて、今度こそ馬込を歩きます。
地名的には正確には大部分が「中馬込」になります。

訪問日:2010/1/3、2010/6/6、2010/10/23
(3回訪問した時に撮影した写真のうち、説明に都合のよいものを使っていますので、天候が急に変わることがあります(笑))

前回の国土地理院の「数値地図 5mメッシュ(標高)」CD-ROMからの画像の再掲です。
まず、赤枠のエリアを北から南に歩いてみましょう。
A~Dの4つの谷を一気に横断することになります。
なお、「A」の支流のルートには、現在は環七が通っています。
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「A」の谷を北から見たところ。
早くもハイレベルのV字坂が始まっています。
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谷底の環七を越え、向こうの坂を上がってきました。
ん?
何だか先の空が広いような気がする・・・。
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上り切りました。
うわー、予想はしてましたが、次のV字坂です。
絶景に次ぐ絶景。
谷へ下りてみます。
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谷底に降りてみると、左手には暗渠です。
4本の支流の中では、唯一暗渠らしさの残るルートです。
いつもなら喜んでたどるところですが、今回はそれどころではないのでスルー。
ああ、贅沢だ。
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谷底の右手はこのように続いており、この暗渠はこれ以上上流は追えないようです。
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向こうの坂を上り切ったところ。
確かに下り坂にはなっていますが、残念ながらその先には貝塚中学校が立ちはだかっていました。
このコース、V字坂を楽しむには理想的な位置なだけに残念。
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ここで振り返ると、当然の如く見事なV字坂です。
小さくてちょっと分かりにくいですが、向こうの上り坂の勾配が途中で何段階かで変化しており、うねうねした感じになっています。
これも面白い。
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今度は一つ西隣の道から南の方へ下ってみます。
うーん、これまた見事な眺め。
ただし、残念なことにこのルートでは谷底の環七に信号がありませんので、東隣のルートの信号にいったん迂回しなければなりません。
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環七を越えて向こうの坂を上ってみます。
途中で左を向くと、こちら方向もV字坂!
油断していると、すぐ別のV字坂を目にしてしまいます。
先ほどたどった東隣のルートが低くなっているようです。
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南方向へ上りきると、こんな光景。
ちょっと左にひしゃげています。
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下り坂を途中まで下りてみるとよく分かりますね。
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奥の坂をまた上っていきます。
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上りきったらまたV字谷。
絶景もここまで続くと唖然としてしまいます。
この感覚を別の言葉で例えると・・・
「ジェットコースター」がかなり近いと思います。
アップダウンがどこまでも続きます。
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さて、また谷底近くまで下りてみました。
ここの光景がまたすごい。
上り坂がすぐに終わり、次の下り坂が始まっており、かつその次の上り坂がこの位置から見えています。
重層的な谷の構造が一望できるという絶景です。
もう溜め息が止まりません。
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2つ見える谷のうち手前の短い坂を上り切ってみると、その先も意外と強烈な谷なんですよ、これが。
おそるべし、馬込。
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奥の上り坂を上り切って振り返ると、やはり深い谷。
ただし、谷の二重構造はこちらの方角からは分かりにくいようです。
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さて、上りきったところはJR線の上をまたいで進む道となります。
ここで右を向くと、ここにもV字谷。
これは左(南)方向から伸びている次の谷です。
つまり5番目の谷。
この谷を越えると次は6番目の谷が待っています。
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JRを越えていくと、「二本木坂」という、初めて名前の付いた坂になりますが、皮肉なことに、この坂はさほど劇的にV字谷を楽しめる坂ではありません。
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名前のついたV字坂が馬込には一つだけあります。
こちら、「夫婦坂(めおとざか)」。
ここまでに紹介してきたルートよりもさらに西側にあります。
B~Dの谷はもう谷頭を越えてしまっており、これはAの谷の最上流部です。
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上の坂名の表示板からでは少し分かりにくいので、少し下って環七の手前まで下りてくると、V字坂の様子がよく分かります。
この下りと上りのセットを夫婦に例えて「夫婦坂」と言っているのですね。
でも、この周辺にはV字坂はほかにもいくらでもあるのになぁ。
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あとは、その他のV字坂の絵を続けてご覧に入れましょう。
これは環七よりも北にあるV字坂。
馬込のV字坂エリアとしてはかなりはずれの位置にあります。
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これは、2本目に紹介した南北横断ルートの一本西隣のルートにあるV字坂。
谷頭に近いのですが、かなりくっきりしています。
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これは最初に紹介した南北横断ルートよりもさらに東のルート。
左に見えるのは貝塚中学。
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ほぼ谷底に下りて、奥の上り坂を見ると、相当な急坂に見える。
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振り返って、下りてきた坂を見ると、うわー、こっちはもう垂直に見えるー。
とにかくどこのV字坂もスケールの大きさに圧倒されます。
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さあ、すごい所でしょ、馬込。
右を見ても左を見てもV字坂。
どこへ行ってもV字坂。
紹介しきれなかったV字坂がまだまだありますが、この辺でやめにしておきましょう。

しかし、レポートはまだ終わりません。
馬込には、V字坂が多いというだけでなく、おそらく東京で唯一(かも知れない)という「奇跡のV字坂鑑賞スポット」が1ヵ所あるのです。
次回はそちらをご報告します。
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# by ankyo-nekomatagi | 2010-11-08 19:19 | その他もろもろ | Comments(6)  

「V字坂の聖地」馬込を歩く②

さあ、今回はいよいよ馬込を歩きます。
訪問日:2010/6/6

まずは現地の地形を把握しておきましょう。
いつものように国土地理院の「数値地図 5mメッシュ(標高)」CD-ROMからの画像。
ひょー、なんですかね。この地形。
こんな地形見たことない。
住宅街なのにこの地形。
複雑怪奇。
死にそう。
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身もだえしてしまうような楽しい地形図ですが、心を落ち着けて解説に移りましょう。
この真ん中の上下(つまり南北)に通っているのが内川の最上流部分です。そこへ左から何本もの支流が流れ込んだ跡があります。

この陰影図の右側が大森で、ここの複雑さもすごい。
陰影図の左側は洗足池からの流れです。
しかし、V字坂鑑賞のためには、内川に西から真東に向かっていくつもの支流が流れ込んでいるこの立地にまさるものはありません。

また、ここは道路がほぼ東西南北に通っているのもポイント。
V字坂鑑賞には理想的な条件です。

JRより南にも谷が2本見えますが、少しいびつな形をしているため、今回の対象からは外れます。
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このサイトは一応暗渠専門と唱っていますので、まずは内川をさかのぼっていきましょう。
なお、内川全体については、庵魚堂日乗さんlotus62さんがすでに紹介されています。

ここはJRの南側。
立ち入り禁止のこの場所を手前から向こうに流れていたようです。
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振り返るとこう。
おお、砂利道が続いています。
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JRの高架を回り込み、北側に出ると、このように続いていました。
植栽があり、いかにもな風景。
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右(西)からは何と開渠が合流しています。
位置関係からすれば、地形陰影図の、上から4本目の川跡かも知れませんが、川筋はたぶん変えられているんでしょうね。
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JR高架にさらに近づいてみると、おほー、トンネル状の暗渠のようです。
平凡な暗渠と思いきや、意外性を見せてくれます。
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さて、さらにさかのぼっていきましょう。
・・・と思ったら、何と工事中で通れません。
しかし、今回は暗渠探索がメインではないので、あまり悔しくないのです。
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やむなく、左の道から回り込みます。
おーーっと。
早くも馬込の地形の特徴が眼前に現れました。
道が上下にくねくねしています。
いわば縦に蛇行。
いやいや、こっちはあとあと。
内川本流に戻ります。
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うわー、内川に戻るルートがすでにこんな。
あからさまなV字坂です。
もったいつけてたのにいやでも目にしてしまいます。
この写真の谷底が内川です。
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内川に下りると、ここまでが通行止めでした。
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ここから通ることができました。
暗渠としてはごく普通。
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ずーっとこんな感じ。
正統派の緑道が続きます。
先に階段があり、環状七号線とぶつかります。
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環七は横切れないので、ぐるっと迂回させられて内川に戻ってきました。
階段で下ります。
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しばらくすると突き当たり。
そこにこんな石板が立っており、「旧内川源流」とあります。
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この先は谷底を通ることができず、東の道を通るならこの道。
左側が谷です。
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西を通るならここ。
こんな階段を登らされます。
谷は右。
こちらを通ってみます。
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階段を上がってさらに進むと、右側はこんな感じ。
明らかに低い。
でも侵入は無理。
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最終的にT字路にぶつかります。
右を向くとこう。
もう谷は終わっていました。
真っ平ら。
普通ならがっかりするところですが、今回はへっちゃらです。
なぜならこれから聖地馬込の地形をたっぷり鑑賞するからです!
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・・・うすうす感づいている方もいるかも知れませんが、すでにかなりのスペースを使ってしまいました。
今から馬込の地形紹介を始めてしまうと中途半端なことになりそうです。
クライマックスは次回に持ち越しとしましょう。

今回のルートです。

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# by ankyo-nekomatagi | 2010-11-05 16:12 | その他もろもろ | Comments(0)