横浜・山手の台地を削った千代崎川をたどる①
2010年 10月 13日
横浜市中区にJR山手駅という駅がありますが、この駅を中心とする5km四方の台地は、川と海に隔てられた、ポッコリとした台地となっています。
Google Earthの陰影図をご覧下さい。
今回は東京じゃないので、Google Earthを使わせていただきました。
何だかすごい複雑です。
このいくつもある谷筋のうち、一番西から始まり、一番東のピョコッと出ている川の部分まで続くのが千代崎川です。
横浜の谷には暗渠が残っていないことが多いのですが、この千代崎川は結構長い暗渠としてたどれます。
千代崎川の南側にもたくさんの谷筋が走っていますが、これらにはほとんど暗渠は残っていません。
早速見ていきましょう。(訪問日:2010/5/5、2010/7/10)
これが河口近くの千代崎川。
ここの100メートルほどだけが本物の川になっており、地図にも「千代崎川」として書いてあります。
開渠になる部分を見たところ。
ここから下流の川幅が広くなっています。
向こう側はやや広めの通りで、橋になっています。
通りの反対側に回ると、暗渠部分は金網で仕切られ、立ち入り禁止。
いきなり受け入れ拒否にあいました。
親柱には「小湊橋」の表示が。
コンクリートの道が続きます。
左脇に人の通れる道がありますので、暗渠を横目に見ながらたどります。
すぐに隔離地帯は終わってくれました。
ここから一般道ですが、早くも蛇行しています。
こんな感じで続きます。
写真では分かりにくい、というか全く分かりませんが、暗渠の方が両脇よりも何センチか高くなっています。
まだ歩き始めたばかりですが、東京の暗渠と何となく雰囲気が違う。
何となくですが。
この先でほかの道と合流します。
合流後が不思議。
左の道が暗渠、右の道が一般道です。
両方とも車が走行可能で、ともに一方通行(進行方向は逆)になっています。
つまり、2本の道路を合わせて「2車線の1本の道路」みたいになっています。
ちょっとこんなのは東京にはないでしょう。
初めて見ました。
しかも、2本の道にはかなり段差があり、暗渠の方がかなり高い(30センチくらい?)。
これはやっぱりかなり変です。
まだ歩き始めたばかりなのに、いきなり変なものに出会えてうれしい。
暗渠の方から撮ってみました。
右の反対車線(?)の方が低いのが分かるでしょうか。
蛇行しつつ、仲良く進んでいきます。
そして、ここでお別れ。
右の道はうまいこと2車線を維持していますね。
暗渠は左方向へ。
すぐに大きな通り「本牧通り」を斜めに横切ります。
横切ったらすぐ別の道と合流して右にカーブ。
たまたま工事中で分かりにくいですが、暗渠上は用途不明の空き地状態になっており、両側に歩道、という構造です。
工事区間が終わると、ちょっと構造が分かりやすいですね。
暗渠部分は歩道よりも少し高い。
うーん、なんか新鮮。
うわー、広いな。
このスペース、何に使えと言うのか。
こんな古い橋の遺構も残っています。
参院選直前だったので、候補者の掲示板が乗っていて気が散りますが。
向きを変えて手前の欄干を撮ったところ。
貴重な遺構がゴミ置き場にされています。とほほ。
橋は老朽化がひどく、橋名も何も分かったものじゃありません。
先へ進むと、今度は防災倉庫が我々をブロックします。
倉庫の裏にもまた橋跡。
やっぱり老朽化が深刻。
さらに進むと、今度は自転車・バイク置き場。
なんかめまぐるしいですねぇ。
いろいろと面白いことがあって楽しい。
その先は普通の道として続いているようです。
この先、さらに見たこともない光景に出会うことができました。
次回に続きます。
今回のシリーズのルートです。
青が本流、赤が支流。
長いシリーズになりそうです。
by ankyo-nekomatagi | 2010-10-13 20:16 | 横浜市の暗渠