東上線の車窓から見た奇妙な川風景をたどる③
2011年 08月 19日
不老川の最終回です。
立派な水量だった不老川が、早くも乾いてきています。
ここではもう左岸の端っこしか流れていません(右が下流方向)。
先へ進むと、何と川に降りられる階段がありました!
また“川底体験”が楽しめそうです。
下に降りて上流方向を見たところ。
先の方は湿っていますが、足元はもうひからびています。
そして、少し下流のところで「今福川(いまふくがわ)」が合流していました!
この今福川も、ほとんど水は涸れているようです。
しかし、本流の方はなぜか水が増えているように見えます。
おかしいですね。
カメラを右に振ると、すぐに流れは河床に吸い込まれて行っていました。
今度は今福川の上にかかる橋の上まで行ってみました。
奥に見えるのが不老川本流。
この今福川の川底、なぜか暗渠の蓋に見えます。
ここで振り向くと、かなり水がたまっていました。
しかし、流れてはいません。
たまっているだけ。
ここに見える橋の所に行って、さらに先を見てみると、
全く水はありません。
しかし、やはりコンクリ蓋に見えますねえ。
この下をこっそり水が流れているのでは?
何かからくりがあるのかも知れません。
さて、不老川の下流方向は、また砂漠状態に逆戻りです。
そして、ここが「久保川(くぼがわ)」の合流地点。
久保川から一方的に水が供給されているという図。
久保川からの新しい流れはすぐに心許なくなり、
やがて地面に吸い込まれていきます。
この光景を何度目にしたでしょうか。
支流から水を供給されてもされても浪費して地面にしみ込ませてしまうという。
「親の財産を食いつぶす三代目」みたいな例えが浮かんできました。
久保川の上流方向は、意外と細い水路です。
よく見ると、合流地点はコンクリート板を食い違いに並べて水流を弱める構造になっていてちょっと面白い。
不老川本流は、また不自然な光景が復活。
また右岸から流れ込む水路がありました。
夕方で暗くなってきて、写真がボケボケですが。
下流方向の橋から、今の流れを撮ったところ。
不老川を斜めに横切ったところで果てています。
振り返って下流方向を見ると、先の方に見える橋は、川越街道がこの川を横切るところ、つまり「不老橋」です。
初回の出発地点まで戻ってきました。
どうだったでしょうか。不老川。
その名前の由来からして、涸れがちな川であるということは分かりますが、流路のすべてが涸れているわけではない、というのが意外な発見でした。
最後に、水量豊かな不老川の画像でお別れしましょう。
あと、たまたまここのサイトで「あの水のない川は何だ」っていう記事がありましたのでご紹介しておきます。
不老川が取り上げられているのかと思って一瞬ギクッとしましたが、別の川を扱っています。
川好きにとってはメチャクチャに面白い記事。
ご一読をおすすめします。
偶然にほぼ同じ時期に(というか1日違い!)、「水のない川」の記事を発信していたのですね。
これから「水のない川」ブームが起きるのでしょうか。
起きないですよね。
by ankyo-nekomatagi | 2011-08-19 17:06 | その他地区の暗渠