訪問日:2011/8/27
さて、前回の最後の写真の場所から少しだけ進むと、ついに目的地です。
GoogleMapの地図だけは再掲しておきましょう。
地図の下の方からやってきてこの地点に到達しました。
西側の水路「木売落(きうりおとし)」が出てくるところ。
しかし、水がほとんどありません。
悲しい。
大雨の数日後だというのに。
さて、問題のポイントの地点、橋の上に行ってみると、どーんとこんな巨大水路!
奥が下流方向です。
振り返ると、橋の下をくぐって手前に流れているのでした。
最初の地図で言うと、南西(左下)の方向に流れていきます。
そして、その右側を並走するように小さめの水路。
赤い家の右側を、写真奥の方向へ流れていきます。
ツーショットで撮りたかったのですが、うまくいきませんね。
左に小さく見える白い柵の向こうが、先ほどの広い水路です。
そして、進行方向だった北の方角を見てみると、何事もなかったかのように、二本の水路が歩道の両側に続いています。
この左側の水路は・・・
橋の下をくぐって、先ほど見た赤い家の右側の水路となっていきます。
東の方向を見ると、先ほど見た太い流れ(赤い家の左側の水路)が奥からやってきていました。
ここからくぐっていき、そして先ほどの場所に出てくるのですね。
さてこれは、最初から追いかけていた「二郷半領用水」。
大きな段差を下り降りています。
この水門には「川藤堰」の名が付けられていました。
これは、水門より少し上流側の「二郷半領用水」の水面。
下流側と比べてかなり水位が高い。
人間の目線にだいぶ近づいています。
そして、この辺で、太い流れが下を写真右から左方向へとくぐっています。
まるで、太い流れが下をくぐるのを待ってから低い位置に移った、という感じですね。
そして、この写真の右端に小さな水門が写っています。
何かの流れが二郷半領用水に注いでいるのでしょうか。
回り込んでみると、この小さな流れが注いでいるようでした。
写真右奥の方向が先ほどの位置です。
ということは、地図にも書いていない小さな水路をもう一本地図に書き足さなくてはいけません。
複雑さがさらに増しました。
しかしこれ、ずいぶん横長な橋ですねえ。
上流の方はまっすぐ進んでいます。
左に見える柵の左側は、先ほどの太い流れです。
この辺で状況を整理しておきましょう。
下のGoogleMapの地図をご覧下さい。
北の方から来る二本の水路のうち、右は二郷半領用水
(赤線)で、これはすんなり南へ抜けていきます。
左は木売落
(緑線)で、他の水路と合流も立体交差もすることなく、左下へ抜けていきます。
右から来る太い水路
(茶線)は、これも木売落と呼ばれているようです。
二郷半領用水の下をくぐって、左下へ出、北から来たもう一本の木売落と並走して、やがて中川に合流していきます。
右から来たもう一本の小水路
(赤線)は、あっさり二郷半領用水と合流しています。
残るは南方向へ進む2本の流れのうちの左の方
(紫線)ですが、これの出所が現地ではよく分かりませんでした。
事前の予想では、北から来た木売落
(緑線)の一部が、東から来た木売落
(茶線)のさらに下を通って出てくる(つまり、水路の三重立体交差!)、と期待していたのですが、結局よく分かりませんでした。
というか、水がほとんど出てきていません。
東から来た木売落
(茶線)の水の一部が落とされている、というのが妥当なところでしょうか。

・・・というわけで、北から2方向、東から2方向の水路がやってきて、1ヵ所で交差し、西へ2方向、南へ2方向に分かれていくという、地図上で見るとこの上なく面白いポイントですが、写真ではその面白さをうまく伝えられないのが残念です。
しかし、この交差ポイントの上に立つと、「どっちを向いても水路」で、頭が混乱して非常に楽しい。
文字通りめくるめくような不思議なポイントです。
「8方向に水路」があるという場所はほかにあるのでしょうか。
なお、この複雑怪奇な交差ポイント、「小佐衛門前伏越(こざえもんまえふせこし)」と呼ばれているようです。
詳しいことは
このサイトに書いてありますが、「小佐衛門前伏越」と書かれた銘板があるそうなんです。
全然気がつきませんでした!
川にばかり気をとられてましてw
また、
このサイトもこのルートを自転車で回っておられ、参考になりました。
さて、このあとですが、並行する二郷半領用水と木売落を真北へさかのぼると、「かち橋」という所でまた立体交差して別々の方角へ分かれていく、といった光景も見られるのですが、交差の現場は道路の下で、分かりやすい写真が撮れなかったので省略します。
小佐衛門前伏越で下をくぐっていった太い水路(木売落)
(茶線)を下流へ追いかけてみます。
この橋の奥に見えてくるのが、
「木売落排水機場」です。
ここで並行して流れている二本の「木売落」の両方を処理しているのでしょう。
排水機場の奥にあったこんな太っといパイプもすごい。
先へ進むと、水路はすでに暗渠になってしまいます。
このぺんてる工場の手前が暗渠。
この柵の奥がたぶん暗渠。
その先は中川。
合流する現場を見たかったのですが、荒れ地状態で、残念ながら川岸に近づくことはできませんでした。
これは、並走するもう一本の木売落。
奥から手前にやってきて、
ここで中川の堤防にもぐっていきます。
こちらも合流口は見られず。
残念。

というわけで、そんなに劇的ではないにせよ、面白いものを見ることができました。
満足です。
駅からちょっと遠いので、あまり人様にお勧めはできませんがw